2013年8月19日、法人設立後の初仕事として、中国市場へ仕入れに出掛けた。
向かった場所は、中国浙江省義烏市にある、世界最大の卸売り市場「福田市場」である。
「市場ではどんな物が仕入れ出来るのか?」
「仕入れ価格はいくらか?」
「仕入れは何個から出来るのか?」
「商品品質はどの程度なのか?」
「商品はどの様に運搬されるのか?」等々…
異国の事とは言え、ネットで調べれば、ある程度の情報は知る事が出来ると思う。
しかし「より詳しく知るには、現地で見た方が早い」との思いから、取り敢えず行ってみる事にした。
(ちなみに私は、中国語も、英語も話せません(笑))
福田市場とは?
「総床面積:約320万㎡ ※」「店舗数:約7万」「商品種類:約170万」の超巨大市場である。
(※東京ビッグサイト約40個分、東京ドーム約67個分に匹敵)
全店舗を見るには数ヶ月かかると言われ、その大きさが想像出来るのではないかと思う。
とりあえず、当日撮った写真で、どんな雰囲気か伝わればと思う。
市場の様子
左側が福田市場のほんの一角。周辺もそれなりに発展しています。
この時は2泊3日の滞在だったが、市場の一角しか見る事が出来ず、その大きさに圧倒された。
ただ実際「何でも揃う」と言っても過言では無い市場で、見ているだけでも楽しかった!
反面、ある程度の目的を決めて訪れないと、何も仕入れる事が出来ずに終わる可能性もある。
あと世界中からバイヤー来ており、中国が「世界の工場」と呼ばれる所以を実感することも出来た。
(大きすぎて、建物内部を自転車で移動する人も居るほど(笑))
実際に仕入れてみた
私も「iPhoneケースを仕入れる」と言う目的を持って訪れたので、実際に仕入れてみた。
仕入れのやりとり?
言葉話せなくても、何とかなります( ̄ー ̄)b
義烏市場に関しては「卸売り」が基本となる。
よって「最低◯個以上」と言った、複数個以上の購入が求められる。
(大型商品など、物によっては単品購入OKな場合もある)
この時は最低ロット1000個以上で、同じデザインなら、1色300個以上であれば、色混載でOKとの事だった。(少しうろ覚えですが…)
よって「iPhoneケース:3,000個」「保護シール:2,000枚」を仕入れた。
当然「デザイン」や「材質」によって、価格は異なってくる。
この時は、価格の安い「シンプルなデザインの物」しか仕入れなかった。
仕入れ価格は「iPhoneケース:4,650元=74,400円」+「保護シール:1,200元=19,200円」
1個あたり「iPhoneケース=24.8円」「保護シール=9.6円」となる。
(※当時のレート1元=16円で計算)
日本への配送に関して、この時は上海人の友人にお願いして、上海市内の配送業者(元・佐川の代理店)を紹介して貰い、そこを経由して日本に送った。
「義烏→上海:63元=1,008円」+「上海→日本(航空便):2,220元=35,520円」
品数が5,000点あるので、1個あたり「輸送費=7.3円」となる。
(※当時のレート1元=16円で計算)
1個あたりの原価(仕入れ費+輸送費)はこんな感じだ。
「iPhoneケース=約32円」「画面保護シール=約17円」
どれだけ安いかがわかって貰えると思う。
私はこの時、何を考えて仕入れを行ったか?
もしかしたら、あなたはこう思ったかもしれない。
「5,000個を売り捌くなんて無理。絶対損する。」
「初めての仕入れで5,000個も仕入れるなんてアホでしょ?」
でも、私はこう考えていた。
「仮に1個1,000円に設定した場合、100個売れれば元が取れる! 残り4,900個は利益だ!」
「もし売れなくても、原価処分すれば損はしない!」
正直、売り切る自信があったわけでは無い。
でも家電量販店などで、1個2,000円程度で売られている事を考えると、「原価がこれなら何とかなるでしょ?」としか思わなかった。
(この時は、Amazonなどのネット価格は考慮していなかった…)
それに、初めての仕入れなので「勉強」として位置付けたと言う事もある。
今この時を振り返ると、とりあえず訪問して良かったと思っている。
この後、「この仕入れでの失敗」に気がついた部分もあり、「気がついた失敗からの発見」もあり、非常に大きな勉強になったと感じている。
海外での仕入れって難しい?
あなたが「海外に行った事がある人」なら、海外で買い物をする時、どうやって買いますか?
(外国語が一切話せない場合で考えてください)
あなたが「海外に行った事が無い人」なら、道端で外国人に何かを聞かれた時、どうやって対応しますか?
(これは全員に当てはまらないかもしれませんが…)
簡単にいえば、これを簡略化して応用しているだけです。
仕入れで求められるスキルも、これと何ら変わりがありません!
実際に私は、通訳を雇わずとも仕入れが出来ています。
ただ、工場に独自商品の作成を依頼する為に商談する場合など「細かな話をしなくてはいけない場合」は、通訳が必要だと思います。
(この辺については、いずれ細かく話したいと思います)
大事なのは動く事
未経験の事を頭で思い浮かべ続けるより、目で見て、手で触れて、肌で感じて、体験中に色々考えながら動いた方が、理解の質も吸収スピードも断然早いです!
実際に市場に行く事で、色んな発見や、気付きがある事は確かです!
中国輸入をされる方は、現地に行って見る事をオススメします!楽しいですよ!^^